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自民党に吹いたのは逆風ではなく神風 [政治]

自民党は都議会選挙中、盛んに逆風という言葉を使っていたけれども、選挙結果を見れば都民の起こした神風が自民党を吹き飛ばしたかのように見える。そもそも、自民党の言う逆風の発生源は自民党自身にあった訳で、自ら起こした台風の風を逆風と言うのも笑止千万である。選挙期間中に吹いた神風だが、豊田議員の元秘書が警察に被害相談」「稲葉防衛相の地位を利用した応援演説」「下村幹事長代行の加計幹部からの200万円記載漏れ」と、タイミングもドンピシャリで、天の配慮としか思えない。国政と都政は別物と言うけれど、これだけ国会議員の不祥事が都議会の選挙結果に現れているのだから、国政と都政は切っても切れない関係なのだが、安倍総理にはその自覚が無いようだ。秋葉原の街頭演説の様子をTVで観たけれど、「安部やめろ!」のブーイングの嵐で、そのデモ隊に対して「こんな人たちに負けるわけにはいかない」の発言があったけれど、日本中「こんな人たち」で溢れており、そのセリフをそっくりそのまま安倍総理に投げ返したい。籠池理事長夫妻も大阪からわざわざ上京し、野次を飛ばしていたけれども、醜さを通り越して哀れさを感じてしまったが、一番上と下だけ本物で中身は白い紙を切ったような百万円の札束には笑わせて頂いた。やはり、関西人の体を張ったコテコテのギャグにはかなわない。それにしても、都議選の惨敗を安倍総理はどう感じているのだろうか?と思ったら、新聞に”2日夜、都内で麻生太郎副総理や菅義偉官房長官らと会食し、首相の責任問題にはならない、との認識で一致したという”の記事があった。もう末期症状ではあるまいか?彼らが都議会選挙に落ちた自民党立候補者から襲われはしまいかと心配になってしまう程、落選者達の痛みや恨みに無頓着である。


私は少し前に「都民ファーストの会」の「ファースト」に苦言を呈する記事を書いたが、少し弁明させて頂くと、「都政とは都民から集めた税金をいかに都民の為に有効に使うか?」に尽きる。なので「都民が最優先なのは言わずもがな」であり、それをわざわざ党名にする事もあるまいし、それが根底にあった上で東京はいわば日本の顔なのであるから、国際的な視点からも都政を考えるべきではあるまいか?と考える。又、「大阪維新の会」が「日本維新の会」、そして「維新の党」となった歴史があるように、「都民ファーストの会」が国政にまで進出しようとするならば、「都民」を党名から外さねばなるまいし、「国民ファースト」では陳腐であろうし、「日本ファーストの会」では全世界から顰蹙を買ってしまう。小池都知事は国政など興味が無いのかも知れないが(そんな筈はあるまいし、代表を辞任したので国政に戻る時は新たな党を作るのだろう)、もう少しグローバルな視点に立った党名が必要なのではなかろうか?くどいようだが、私は「アメリカンファースト」から受けるざらざら感が嫌いだ。


それにしても、東京都民は冷たい。自民党は告示前の57議席から23議席と34議席も減ってしまった。落選された元現役議員も、少なからず地元の為に尽力されて来られたと思う。国会議員とは違い、都議会議員は身近な存在で、地元民との交流も少なからずあった筈。言いたいのは、それなりの実績があった自民党議員がどうして国会議員の不祥事のとばっちりを受けて落選しなければならないのか?「私が何をしたって言うんだ!」といううめき声が聞こえそうだ。「都民ファースト」という風が吹きまくり、ブームに乗り遅れまいと、自民党議員との長い付き合いを捨てて「都民ファースト」に走ったか、はたまた安倍総理にお灸をすえようとしたのかは判らないけれど、就任後いまだにほとんど何の実績も無い小池都知事の「都民ファースト」に投票してしまった都民に私は冷たさを感じるし、ブームが去った後が怖い。けれども、とりあえずは自民党の天下だった都議会が、刷新されたのを良しとするしかあるまいし、このブームのおかげで投票率が前回の43.5%から51.3%に上がったのは朗報だ。「世の中は 悪役いなけりゃ つまらない」


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