SSブログ

シリア軍にミサイル攻撃の愚かさ [政治]

”シリアでの民間人に対する化学兵器攻撃への報復として、米軍が6日、シリア政府を標的とする軍事攻撃を開始した。米軍はトランプ大統領の命令を受け、地中海に展開する米軍艦2隻から巡航ミサイル「トマホーク」50~60発を発射した。米政府当局者はミサイルの標的としたシリア政府軍の飛行場について、民間人に化学兵器攻撃を行った軍用機の拠点だったと話している。トランプ大統領は中国の習近平(シーチンピン)国家主席との会談のため滞在しているフロリダ州の別荘で記者団に対して、「アサド大統領は無力な人々の息の根を止めた」「シリアが禁止されている化学兵器を使用したことに議論の余地はない。国連安保理の要求を無視した」「難民危機は深まるばかりで、地域の不安定化も続いている」と述べた。6年にわたって続くシリアの内戦で、米軍がアサド政権に対して直接的な軍事行動に出たのは今回が初めて。この地域での米軍による軍事作戦は大幅にエスカレートしたことになり、シリア政府が戦争行為と解釈する可能性もある。”以上はCNN.CO.JPから引用させて頂いた。


地球上から戦争が無くならない訳である。武力に対しより大きな武力を使って事態収拾を図ろうとしたのだろうが、こんな事を繰り返していたら収拾どころか、益々拡散に向かってしまう。トランプ大統領がオバマ前大統領のような粘り強い対話路線ではなく、短絡的思考で軍事行動を起こしてしまった事に恐怖を感じる。イラク戦争での苦い経験を忘れて、新たにシリアという敵を作ってしまったので、今まで以上に米国はテロリストの恐怖に怯える事になってしまうのだろう。つくづく独りよがりの正義を振り回す、危険な国だなあと思う。「世界の警察をやめる」と公約して当選した筈のトランプ大統領の行動とは思えないし、これでは「警察」どころか「ならず者」でしかない。そして情け無いのが安倍首相の「化学兵器の拡散と使用は許さないとの米国の決意を支持する」の発言で、日本がまるでご主人様につかえる忠実な犬のように見えてしまう。対話でなく武力で物事を解決しても、解決にはならない。一時は解決したように見えても憎悪の火種が残り、やがて火を噴く。やった方は忘れても、やられた方は何時までも忘れないのだ。


今回、駆逐艦から59発の巡航ミサイル「トマホーク」をシュアイラート空軍基地に向けて発射したのだが、ロシア国防省によると”59発中23発が着弾し、残りの36発がどこに命中したのかは「分からない」と発表した。米軍の攻撃の精度が低いと主張する狙いがあるとみられる”。ロシア国防省の発表なので、あまり信憑性が無いのは確かだけれど、事実だとすれば6割近くが的を外しているので、正に「的はずれの攻撃」に終わってしまった事になる。消えた36発が北朝鮮に着弾していれば「大当たり」なのだが、そんな事は在り得ない。それでも、今回のシリアへのミサイル攻撃の真の的は北朝鮮のような気がする。「平和とは 戦争をする為の 準備期間」(アンブローズ・ビアスの悪魔の辞典より引用)


nice!(16)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 16

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。