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無くて七癖ではあるけれど [老後]

”無くて七癖有って四十八癖”、類義語に”人に七癖我が身に八癖”という諺がある。
誰でも癖を持っているが本人は気付かないし、気付いていても止められないから
癖なのだ。周囲に迷惑をかけない癖だと良いのだが、そんな癖は癖とは言わない。

私は高血圧等の持病があるので、薬を貰う為に病院にもう20年以上通っている。
最初は2週間に一度だったが、ここ数年は2ヶ月に一度の通院で済んでいる。
行けば待合室にはほとんど人がおらず、すぐに診察して貰えるのでずっと同じ病院だ。
こうも人気のない病院も珍しく、時々不安になるが、まあいいか?老い先も短いし。



今日は珍しく待合室に4人先客がいた。2人は中年と初老の男性で作業服姿だった。
1人は70過ぎのお爺さんで、野球帽を被っていた。もう1人は30代の女性だった。
看護婦が女性に、来院の理由を聞いている。前夜から吐き気が止まらないらしい。
看護婦が女性から一通り事情を聞くと「今日は健康診断が入っているので混んでいる」
「診察まで時間がかかりますけど、大丈夫ですか?」と看護婦が女性に確認していた。

健康診断の日に来てしまった事を後悔したが、出直すのも面倒なので待つ事にした。
診察が進み、待合室はお爺さんと女性と私になった。待合室にはTVがありお爺さん
は熱心に観ている。女性は吐き気を抑えようと一生懸命、私は週刊誌を読んでいた。
待合室には4人掛長椅子が4つあり、お爺さん、女性、私の順で1人ずつ座っていた。
暫くすると、靴音がする。発生源はお爺さんで、座りながらジョギングをしていた。
両足をジョギング程度の速さで動かし、その度にかかとで床を踏み鳴らしていた。

私は週刊誌を読む集中力を失った。吐き気をこらえている女性にはもっと辛かろう。
待合室横は受付を兼ねた事務室、事務員にも聞こえている筈だが注意は出来まい。
時々は足音が止むのだけれど、お爺さんが看護婦に呼ばれてるまで続いていた。
お爺さんも健康診断に来たらしいが、薬手帳も検便採取も忘れて来て注意されてた。
診察を受けている時も野球帽を被ったままのような気がする。明日は我が身か?



お爺さんに悪気はないだろう。健康法か何かが癖になってしまったのかも知れない。
それでも時と場合によっては周囲が大迷惑だ。本人がそれに気付かない事も辛い。
癖を注意するほうもそれなりの覚悟がいる。お前だって、と言われたらどうしよう。

バイト先の社長の癖は”貧乏ゆすり”、自社ビルを持ち、外車に乗っているのにだ。
(貧乏な私を安いバイト料でこき使っているので、貧乏人をゆする意味あいが強い)
この”貧乏ゆすり”、やっている本人は良いのだろうが、周囲には迷惑な癖の一つ。
だが、全身の血行が良くなり健康に良いらしい。この語源は、貧しくて空腹や寒さに
震えている姿にとても似ている事から来ている。ちょっと迷惑だが良く見る癖である。

私の癖は何だろう?昔は私も”貧乏ゆすり”をやっていた、と思うが今はやらない。
貧乏以下になってしまったからか?するほどの体力が無くなってしまったからか?
自分では気が付かないから癖なのだろうが、強いてあげれば”難癖をつける”癖か?
だんだん頭が混乱して来たのでこの辺りで止めにしたいのだけれど、最近の新聞や
TVニュースには難癖の一つもつけたくなる事が多すぎる。この癖は死んでも治らん。



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