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0.1円パチンコと130万円瑞風 [社会]

二つを並べて見て、同じ日本のレジャーだとはとても思えない程の金額差に思わず笑ってしまった。1玉が0.1円のパチンコに対しJR西日本の「トワイライトエクスプレス瑞風(みずかぜ)」の最上級スイート1名1室3泊4日コースの料金は130万円である。私は1円パチンコがあるのは以前から知っており、数年前に十回程度行った事があるけれど、今では0.1円パチンコや1円スロットもあるとは知らなかった。10年以上程前から急速に拡がった低玉貸し営業の最終形だという。交換率はお店によって異なるが、0.5のお店が多くて1玉50銭程度なので、2000発でも100円程度にしかならない。普通のパチンコファン(?)の間では「時間の無駄」「恥ずかしくて、やっている姿を見られたくない」「パチンコ業界の闇」などと辛辣な声があがっている。私が1円パチンコをやって見ようかな?と思ったのは、パチンコ台が懐かしかったから。今のようにディスプレイでフィーバーを派手な演出で見せる機能などが無い、チューリップだけの素朴なパチンコ台が並んでいて、私が浪人や大学生、そして勤め始めてからの時代にはまったパチンコ台が置いてあったので懐かしかった。1円パチンコが楽しめるお店の狙いの一つが「最新式でなくても、昔のパチンコ台で遊んで貰えるので台の購入費がかからない、古いので安く買える」からだそうで、もう一つは「4円パチンコで遊んでいる人が優越感を持てるから」だという。1円だろうが4円だろうが、パチンコ自体が貧乏臭いギャンブルなので、私にはその感覚が理解出来ないし、万単位で注ぎ込んで台のガラスを叩いて八つ当たりしている方が余程恥ずかしいと思うのだが。0.1円パチンコは年金暮らしの老人の時間潰しにもなるし、なによりも社交場でもある事が人気なのだろう。


年金暮らしの老人の暇潰しのもう一つが「ゲームセンターのメタルゲーム」で、昔は若者のたまり場だったのだが、今では平日は老人達にとって代わられている。私も先日娘と孫が遊びに来たので、近くのゲームセンターに行きメタルゲームコーナーにいる老人の多さに驚いた。店の隅では90歳のお婆さんが初老の男をかつあげしていた(嘘です、モンティ・パイソンにそんなコントがあったのを思い出してしまったので)。先日「フルタチさん」というTV番組で、老人が今の若者に苦言を呈する企画があり、メタルコーナーにいたお婆さんが「孫がパチプロで情け無い」と嘆いておられ、「ご主人は?」とレポーターが尋ねると「隣で遊んでる」と答え、少し離れて遊んでいる夫を紹介していた。「夫婦揃ってギャンブル(?)好きなので、家系ですね」とレポーターが笑っていたけれど、「メタルゲームは頭を使うのでボケ防止になる」との理由で通っておいでで、やはりここも老人の社交場になっている。ちょっぴり恥ずかしいかな?と思う事も「ボケ防止」と言う錦の御旗があれば何でも出来るし、確かに麻雀、パチンコ、コインゲーム等は医学的にも「ボケ防止」に良いらしい。確かにボケてしまったら、パチンコやコインゲームなどに興味はあるまい。


パチンコやコインゲーム位なら、さほどお金がかからないレジャーなので、私でも遊べるが、最近TVで盛んに紹介されているJR西日本の瑞風は料金が高過ぎて無理。TVや新聞で取り上げられる度に「一体、どんな人が乗るのだろう?」と不思議で仕方が無い。「こんなに高い料金で、利用客がいるのだろうか?」という貧乏な私の思惑とは裏腹に大人気で、6月21日運行開始のスイートの予約抽選倍率は68倍、9月出発分まででも平均5.5倍だった。多分だが、お客様はお金持ちの老夫婦、新婚旅行、乗り鉄の方々で、0.1円パチンコやコインゲームなどに興味はあるまいと思うし、逆もまたしかりではあるまいか?そして、今の日本にはどちらにも興味が無いどころか「そんな余裕など無いし、そんな時間も無い!」方々が大勢おいでなのだと思う。「人生は 金ではないと 負け惜しみ」


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